MARY / Mary J. Blige (’99)


市場に出回りすぎた(売れすぎた)アルバムは価値を落とす。しかし、内容の評価までそれに引きずられてしまうのは悲しいこと。本盤も確かにメジャー志向であり、明らかに横綱相撲。しかし、それを低評価に繋げるのは間違っている。70年代へのオマージュが随所に感じられ、メアリーの荒れた声質とヘタクソな歌唱が、完璧すぎるトラックと絶妙の相性を見せる、不思議な魅力をもった名盤なのだ。[r&b]