Subway Silence / Giovanca (’08)

「現在進行形の渋谷系サウンド」なんていうセンスの悪いキャッチコピーはおいといて、内容としては確かにいい意味で90年代を思わせる。どの曲もほんのりファンキーでメロディアス。特に"Joyride"におけるサビのメロの美しさといったらもう。しかし(プロデュ…

There it is ! / Lionel Hampton (’72)

ビッグバンドジャズで有名な御仁ですが、こんなソウルジャズも残してるんですな。なんつったってレーベルはブランズウィックですから。そして、プロデュースはユージン・レコードと。ヴィブラフォンの響きはクールなんだけど、楽曲はメジャー調が多くラウン…

The Fish That Saved Pittsburgh / Thom Bell (’79)

[[トム・ベル]]が手がけたサントラなんですが、ほとんどフィリー・コンピですわ。下手な説明をするよりもメンツを見てもらったほうがソウルファンには説得力があるでしょう。[[フィリス・ハイマン]]、シルヴァーズ、[[スピナーズ]]、フランキー・ビヴァリー…

A Piece of the Action / Mavis Staples (’77)

メイヴィス・ステイプルズというと、どうしてもステイプル・シンガーズ=STAXのイメージがありますが、これはCurtomから出てます。となれば、プロデュースは当然カーティス・メイフィールド。もともと南部の音は洗練されていないことが多く、それほど好みで…

Natalie / Natalie Cole (’76)

言わずと知れたナット・キング・コールの娘。90年代の"Unforgettable"の大ヒットの印象が強いですが、ジャズ/ソウルを愛する人間としてはデビュー時の70年代作品群は見逃せないところ。どの曲も粒ぞろいですが、やっぱり冒頭の"Mr.Melody"が突出して素晴ら…

Midnight Rain / Urszula Dudziak (’77)

ポーランドの女性ジャズボーカリスト。目つき怖い。日本ではあまり知名度がないようですが、海外では誰もが知ってる、かどうかは全然知りません。聴き所はやっぱりスキャットですね。半ば変態的な高音スキャットとか悶絶しそうになります。曲自体はファンキ…

Pedrophilia / Busy P (’08)

Ed Bangerの主催の人です。最近はフレンチエレクトロも食傷気味かなあ、と思っていたところにこの強烈な一発!かなりヒップホップ寄りなんですよ。いや、むしろヒップホップサイドの人がエレクトロを取り入れたくらいの感じ。これは停滞気味のフレンチエレク…

Madame Claude / Serge Gainsbourg (’77)

ファンクはアメリカの黒人だけのものではない。とはいえ、まさかこんなところにまで侵食していたのは意外といえば意外。有名どころだし。HMVには"フレンチ・フュージョン"と書いてあるが、それも間違いではないな。どっちかというと、当時流行したブラックス…

S.T. / Lovesmith (’81)

ソウルファンには"UNDER MY WINGS"で有名なSMITH CONNECTIONが名前を変えて81年にモータウンからリリースした盤です。どうやらリイシューするようですね。めちゃめちゃ内容良いので、これは絶対に買いです。画像をクリックするとHMVの予約ページに飛びます。…

S.T. / Klaus Nomi (’81)

この方についていろいろ調べていくうちに、大きな誤解をしていたことに気がつきました。ニューウェーブというフォーマットがこの風貌を作り出したかのような記載をしましたが、クラウス・ノミはクラウス・ノミ自身が作り上げた偶像であって、あくまで孤高の…

Simple Man / Klaus Nomi (’82)

エイズで急逝したおっさんがドイツ語訛りの変な英語でうたうオペラ・ロック(ロック・オペラではない)。マシナリーな8ビートが80年代っぽくていいねえ。しかしまあ、これこそがいわゆるニューウェーブなんだろうけど、ほんとにどうしちゃったの、そのメイク…

Mirror of My Mind / Ryo Kawasaki (’79)

日本人によるジャズの流れでもう一枚。ギタリスト川崎燎のサウダージ感が気持ちいいフュージョン名盤。フュージョン…うーん、フュージョンなんだろうけど、その単語から軽薄な内容を想像されてしまうのは本意じゃないです。お洒落でスムーズで気持ちいいんだ…

Drum Method / TAKESHI INOMATA & SOUND L.T.D. (’72)

日本産ジャズの懐の深さは結構知られるところですが、ジャズファンクもいいものがたくさんあります。これはその最たるもの。もともとドラム教則用らしいんだけど、教則でこんなジャズファンクを使うかっつう話で、まったく素晴らしいセンスですね。ちなみに…

S.T. / Rudy Love & the Love Family (’76)

とてもいいファンク。"Shake your tail feathers"が素晴らしすぎるよ。これ、全然知らなかったんだけど、調べたらそこそこ知られた盤みたい。くそぉ、なんか悔しいな。俺の知らないところにまだまだこんな好盤が眠ってるとは。1枚の名盤に出会うために100枚…

Predator / Manu Kenton (’08)

普段は70年代のソウルとかジャズがどうのと言ってるくせに、ときどきこういう脈絡のない浮気をしてしまうんですね。別に事前情報をもってたわけでもないんですが、この出会いには何かの縁があったのでしょうか。すごくハードでミニマルなんですが、これが噂…

S.T. / Robson Jorge & Lincoln Olivetti (’83)

ファンキーブラジリアンフュージョンポップってことでいいですか、これ。ほぼインストなのに、こんなにポップって凄いことですよ。そのへんてのは自分の目指すひとつの方向なので、とても参考になります。ダサくなるぎりぎり一歩手前のメロディアスっぷりに…

Black Rose / Hil St. Soul (’08)

良質のR&Bという表現がしっくりきます。音の広がりも気持ちよくてすごくいいアルバムなんだけど、特徴らしい特徴がないから売るほうは売りにくいんだろうなとか邪推してみたり。無理やりにでもキャッチフレーズとか作るのは案外意味があることだと思います。…

Blossom Dearie / Blossom Dearie (’59)

ゆるふわジャズ週間は終わり!なんて言っておきながら、これを聴いたらあっという間に再燃してしまいました。再燃つうか消えてなかったみたい。世間じゃカマトトボイスなどと言われてるので、アニメ声優のような声で歌うのかと思ってましたが、割と普通でし…

Jamalca / Ahmad Jamal (’74)

50年代から活躍し、現在も現役ということでべらぼうな数の作品がありますが、[[レアグルーブ]]もしくはヒップホップ世代として取り上げるべきは、当然エレピを中心にフューチュアした70年代のジャズファンク期ということになろうかと。個人的に生涯のフェイ…

Body Heat / Quincy Jones (’74)

せっかくクインシーを紹介したんでこれも。メロウ大魔神であるところのリオン・ウェアが参加していることでも知られていますが、実にウォームで体から力が抜けていくような気分になります。フレージングやアレンジは明らかにファンクの曲でさえメロウに聴こ…

I Heard That / Quincy Jones (’76)

70年代中期〜81年までのクインシー・ジョーンズ作品は全てメロウソウルファンが泣いて喜ぶような素晴らしいものばかり。「You've Got It Bad Girl('73)」「Body Heat ('74)」「Mellow Madness('75)」「Sounds... And Stuff Like That!('78)」「The Dud…

Sunflower / Milt Jackson (’73)

ゆるふわ愛されジャズ週間もそろそろ終わりだな。さすがに飽きた!で、最後はこの作品。ジャケも美しいがサウンドも美しい。結局CTIになるんだな。メンツ豪華ですよ。ハービー・ハンコック、フレディ・ハバード、ロン・カーター、ビリー・コブハム。[jazz]

Explorations / Bill Evans (’61)

ポール・デスモンドの流れで大人っぽい優美なジャズを聴きたい、ということで引っ張り出したのがビル・エヴァンス。これもまた名盤の誉れ高い一枚ですね。この人のピアノはリリカルで優しくはありますが、こう、隙がないんですなあ。薄いガラスのようなイメ…

The Incredible Jazz Guitar Of / Wes Montgomery (’60)

モダンジャズに関しては昨日も書いたとおり、これまであまりピンとこなかったんです。勉強のために名盤といわれているものを一気に買って聴いた時期もありましたが、結局大半は売ってしまいました。いつかはこういうジャズが聴きたい時期が来るのは分かって…

Pure Desmond / Paul Desmond (’74)

昨日からの流れで4ビートジャズが聴きたくて仕方ない病に。しかし、実は50年代のモダンジャズとかはあまりピンとこなくてスルーしてきた分野なのでほとんど手持ちがない…。で、探したら結局またCTIになった。ひたすらに優しくて心地よい。このアルバムを言い…

Sky Dive / Freddie Hubbard (’72)

ジャズファンクを掘っていると、どうしても毒にも薬にもならんようなつまらないフュージョンに多数当たることになる。ここのところ、そんなんばっかりでジャズそのものにまで絶望しかかっていたのだが、これを聴いて心が浄化された気がする。別に大絶賛する…

S.T. / Chocolate Lips (’84)

藤原美穂という人がボーカルの和製ファンク。80s[[エレクトロファンク]]としてここまでやってる日本人バンドは他にあるのだろうか。[[中原めいこ]]とか近いイメージを持ってるかもなー。恐らく唯一無二の敬語ファンク"Milk&Honey"が面白くて好き。[Japanese …

Movies / Holger Czukay (’79)

知ってる人にとっては何を今更な名盤なんですね、これ。自分もクラウト・ロックは結構好きなんですが、どっちかっつうとマニュエル・ゲッチング寄りで、CANはあまり聴いてこなかったんですわ。なのでこれもノーチェックでした。お恥ずかしいというべきか、ま…

ワンダフル天使 / 三井比佐子 (’82)

ああ、ついに載せてしまった。一部の人には既に知られていることだけど、私は歌謡曲が好きです。しかも、音痴なものにはさらに食指を動かされます。そして数ある音痴歌謡の中でもこの方はトップクラス。この動画を見てもらえれば一目瞭然なんですが、生歌は…

Same As It Never Was / The Herbaliser (’08)

これはブレイクビーツってことでいいわけ?一応ブレイクビーツにしとくよ。結構オーガニックでファンキーっていうかファンク。しかしこの人たちってこんな作風だったっけ?過去の作品も聞いてるはずなんだけど面倒なので探さない。[breakbeats]