アレサのキャリアの中でも軽視されがちな一枚。従来のファンからは「軽い」「ポップすぎ」とそっぽを向かれるかも知れないが、このチャック・ジャクソンの楽曲の良さは到底無視できない。アップテンポでぐいぐいと引っ張るアレサとバーナード・パーディを中…

とんでもない16歳だ。黒人顔負けのディープな南部的フィーリング。ベティ・ライト、ラティモア、リトル・ビーヴァーなどT.K.の重鎮をサポートに迎え、ブルージーな喉を惜しみなく披露する。白人だとか16歳だとか、そういう余分な情報を無視したとしても、今…

リオ・デ・ジャネイロ録音、アントニオ・カルロス・ジョビン、ミルトン・ナシメント参加。大人のブラジリアン・ジャズ好盤。洗練された泥臭さ、とでも言おうか、アレンジの妙もあるが、サラ・ヴォーンの豊かな情感がブラジルの土に溶け込んで、ついつい聞き…

イントルーダーズの名前そのものは有名だが、CD化が進んでいないせいか個々のアルバムとなると、一気に情報が少なくなる。しかし、これは本当に名盤。ミドルテンポの名曲揃いでアルバム全体の流れも完璧。カーペンターズで有名なロジャー・ニコルズ作"Rainy …

鳥インフルエンザが世間を騒がせているが、鳥は鳥でもこちらはハチドリ。どちらにしても生きたまま土中に埋めることなかれ。これが200円で投売りされているのを見て悲しくなった。カット盤とはいえ、まだ生きてるよ！やたらファンキーなリズム隊の上でエレピ…

「蛆のわいた脳みそ」とは何とも素敵なタイトル。ファンカデリック名義では3作目。この辺からファンク色が強まり、いわゆるブラックロックの雛形が出来上がりつつある。エディ・ヘイゼルの歴史的名演が聴ける1曲目の表題曲（10分強！）からして、ジョージ・…

んが…口に出すとかなり妙だが、この人サリフ・ケイタ・バンドやマヌ・ディバンゴのバックでドラムを叩いていた由緒正しい経歴の持ち主。内容的にはファンキーなアフロポップ。マコッサ・リズムの上で鳴るブリブリベースがいい感じ。ハイライトはわざわざ日本…

タンバ・トリオのオリジナルメンバーで、ベースとフルートをこなす才能の持ち主。本盤は彼が唯一残したソロで、もちろんタンバのエルシオ・ミリートとルイス・エサも参加している。ベベートのフルート、歌声、ともに朴訥でソフト。エサの波間を漂うようなエ…

モロ見えよりチラリズムにこそエロスの本質がある。こう考えるのは日本人だけなのだろうか。エロソウルの代名詞である本盤に収録の"Come Live With Me Angel"では、直接的な喘ぎ声が随所に挿入されており、確かにエロい。しかし、日本人クリエイターとして、…

死の直前の録音というと、その人の壮絶な最後の表現を期待してしまうが、多くの場合、そこに特別な「何か」を見出すことは難しい。それは多くのミュージシャンが不慮の死を迎えている、ということでもあるが、この人の場合は乳ガンだ。録音時点で確実に死期…

リッチー・ヘヴンスの"Indian Ropeman"のカバーを収録。興奮必死の鼻血チューンだ。疾走感溢れるグルーヴは完全に70年代の音を先取りしている。ジュリー・ドリスコールも切れてて頼もしい限り。その他、ドアーズ"Light My Fire"、ローラ・ニーロ"Save The Co…

一般的な知名度が低いとはいえ、これほどの盤がgoogle検索でたった1件とはどうしたものか。確かに大きな特徴のあるアルバムではないものの、総じて質は高い。ファルセットを交えたハイトーンの声、ファンキーなダンサー系楽曲、時折見せるメロウネス、全て僕…

カーリン・クローグはノルウェーが世界に誇るジャズシンガー。これは彼女の代表作を集めたコンピ。全編に通じるスピリチュアルな雰囲気は北欧独特の風土を反映しているようにも思える。また、表題曲に代表されるグルーヴィなチューンにも注目。やけにつんの…