VOODOO / D’Angelo (’00)


名盤であることは断言する。ただ、万人に薦められるものでもない。メロディやコードは充分ポップで美しいのに、なぜここまで黒く重いのか。その原因の一つとして、ヴォーカルライン構成のルーズさがある。巷のヒット曲のように、即座に覚えて一緒に歌えるような代物ではないのだ。これはP-FUNKにも通じるところがある。全くもってキャッチーとは対極。しかし、その圧倒的な情念と色気と空気感は何物にも代えがたい。[r&b]