Movies / Holger Czukay (’79)

知ってる人にとっては何を今更な名盤なんですね、これ。自分もクラウト・ロックは結構好きなんですが、どっちかっつうとマニュエル・ゲッチング寄りで、CANはあまり聴いてこなかったんですわ。なのでこれもノーチェックでした。お恥ずかしいというべきか、まだこれだけの名盤が残っていたことに感謝すべきか、とにかく最初に聴いたときはちょっとした衝撃でしたね。何これ、ファンクじゃん!て。しかも何てセンスのいいコラージュっぷり!て。まさに俺がやりたい音楽の原型がここにあるですよ。しかしあちこちレビューされてるのを見ると、どいつもこいつも"Persian Love"が素晴らしいの一点張りで気持ち悪いんだけど、そこまでいいか?いや、確かにいい曲ではあるけど、そこまで手放しでこれだけのために買え!って賞賛するほどか?と。同じような趣向で中近東っぽいエキゾメロを使った曲が小ヒットしたクラブ系の新人がいるけど、あれそんなにいいか?いや、まあそれはただのヒガミなのでどうでもいいんだけど。自分としては、その他の曲に顕著に見られるツギハギ感とプログレ的な緻密なんだかインプロなんだかわからん構成、そして明らかにファンクを意識したビートこそが聴き所だと思うんだけどねえ。人の耳は千差万別とはいえ、もしかしたら俺のこの辺の感覚が普遍的なところとズレててダメなのかしら。(わ、なんか文章が超長くなった。最長記録だ。)[German Rock/Funk/Cutup]