Sunflower / Milt Jackson (’73)

ゆるふわ愛されジャズ週間もそろそろ終わりだな。さすがに飽きた!で、最後はこの作品。ジャケも美しいがサウンドも美しい。結局CTIになるんだな。メンツ豪華ですよ。ハービー・ハンコックフレディ・ハバードロン・カータービリー・コブハム。[jazz]

Explorations / Bill Evans (’61)

ポール・デスモンドの流れで大人っぽい優美なジャズを聴きたい、ということで引っ張り出したのがビル・エヴァンス。これもまた名盤の誉れ高い一枚ですね。この人のピアノはリリカルで優しくはありますが、こう、隙がないんですなあ。薄いガラスのようなイメージ。当時としては新しいスタイルだった、コードから解放された自由なモード奏法がそのリリシズム自体を表現してるといえます。誤解を恐れずに大胆な説明をしてしまうと、和音であるコードってのは、ある意味太くもっさりしてるわけだ。だけど単音主体のモードってのは、どうしても浮遊感や脆さ、はかなさが前面に出てくる。いわば点描画のようなサウンドなんですね。[jazz]

The Incredible Jazz Guitar Of / Wes Montgomery (’60)

モダンジャズに関しては昨日も書いたとおり、これまであまりピンとこなかったんです。勉強のために名盤といわれているものを一気に買って聴いた時期もありましたが、結局大半は売ってしまいました。いつかはこういうジャズが聴きたい時期が来るのは分かってたのにな。何で売ってしまったか。まあ、それでも何枚かは手元に残しておいたのですが、そのうちの一枚がこれ。文句なしの名盤。ウェスを語る上ではオクターブ奏法がどうのとかよく言われますが、ギター弾かない人はよく分からんですよね。いいじゃんね、かっこいいんだからそれで。どの曲も痺れますが、個人的にはやっぱり初っ端の"AIREGIN"かなー。なんつうか、ジャズの難解さよりも勢いやグルーブが勝っているアルバムのような気がするのです。[jazz]

Pure Desmond / Paul Desmond (’74)

昨日からの流れで4ビートジャズが聴きたくて仕方ない病に。しかし、実は50年代のモダンジャズとかはあまりピンとこなくてスルーしてきた分野なのでほとんど手持ちがない…。で、探したら結局またCTIになった。ひたすらに優しくて心地よい。このアルバムを言い表すとしたら、もうそれにつきるよね。主役であるアルトサックスの音色もさることながら、準主役ともいえるEd Bickertのギターのサウンドがたまらなく気持ちいい。自分の中でジャズといえば先鋭的で攻撃的なものという意識が強かったのだが、このへんのスムーズでメロウな4ビートがここまでしっくりくるとは。新たな発見といえるな。[jazz]

Sky Dive / Freddie Hubbard (’72)

ジャズファンクを掘っていると、どうしても毒にも薬にもならんようなつまらないフュージョンに多数当たることになる。ここのところ、そんなんばっかりでジャズそのものにまで絶望しかかっていたのだが、これを聴いて心が浄化された気がする。別に大絶賛するほどのすごいアルバムじゃないんだけど、自分の聴いたタイミングが良かったんだろうね。特に、アコースティックで4ビートの3曲目あたりがすーっと染み入る感じで。今はこの手のメインストリームに近いジャズのほうがしっくりくるわ。(CTIをメインストリームと言ってしまうことに若干抵抗はあるけど)
ビリー・コブハムジョージ・ベンソンキース・ジャレットロン・カーター。[jazz]

S.T. / Chocolate Lips (’84)

藤原美穂という人がボーカルの和製ファンク。80s[[エレクトロファンク]]としてここまでやってる日本人バンドは他にあるのだろうか。[[中原めいこ]]とか近いイメージを持ってるかもなー。恐らく唯一無二の敬語ファンク"Milk&Honey"が面白くて好き。[Japanese Funk]

Movies / Holger Czukay (’79)

知ってる人にとっては何を今更な名盤なんですね、これ。自分もクラウト・ロックは結構好きなんですが、どっちかっつうとマニュエル・ゲッチング寄りで、CANはあまり聴いてこなかったんですわ。なのでこれもノーチェックでした。お恥ずかしいというべきか、まだこれだけの名盤が残っていたことに感謝すべきか、とにかく最初に聴いたときはちょっとした衝撃でしたね。何これ、ファンクじゃん!て。しかも何てセンスのいいコラージュっぷり!て。まさに俺がやりたい音楽の原型がここにあるですよ。しかしあちこちレビューされてるのを見ると、どいつもこいつも"Persian Love"が素晴らしいの一点張りで気持ち悪いんだけど、そこまでいいか?いや、確かにいい曲ではあるけど、そこまで手放しでこれだけのために買え!って賞賛するほどか?と。同じような趣向で中近東っぽいエキゾメロを使った曲が小ヒットしたクラブ系の新人がいるけど、あれそんなにいいか?いや、まあそれはただのヒガミなのでどうでもいいんだけど。自分としては、その他の曲に顕著に見られるツギハギ感とプログレ的な緻密なんだかインプロなんだかわからん構成、そして明らかにファンクを意識したビートこそが聴き所だと思うんだけどねえ。人の耳は千差万別とはいえ、もしかしたら俺のこの辺の感覚が普遍的なところとズレててダメなのかしら。(わ、なんか文章が超長くなった。最長記録だ。)[German Rock/Funk/Cutup]