死の直前の録音というと、その人の壮絶な最後の表現を期待してしまうが、多くの場合、そこに特別な「何か」を見出すことは難しい。それは多くのミュージシャンが不慮の死を迎えている、ということでもあるが、この人の場合は乳ガンだ。録音時点で確実に死期を悟っていたはずだ。しかし「何か」はない。それが彼女の選択したポジティブな表現であり、人柄だったのだろう。ハーヴィー・メイソンチャック・レイニーフィル・アップチャーチ等参加。変名でスティービー・ワンダーも。[soul]