singafusion

メロウでありながら、ほのかに続く緊張感が心地良い。この時期のナンシー・ウィルソンは、ソウルにかなり接近しているものの、その歌はジャズ以外の何者でもない。ともすれば不安定と揶揄されそうなほど、ダイナミクスと緩急に富んだ唱法がこの優しい緊張感…

妊婦ジャケが強烈な78年作。ハーヴィー・メイソン、デビッドT、ジョージ・デュークを始め、豪華メンバーがサポート。ディー・ディーの澄んだ歌声が気持ちいい。曲としてはライト・ファンクの出来が出色。言ってしまえば、まあフリーソウル的サウンド。エルト…

クラブ・クラシックの"SKIN DO LELE"を収録。日本人だから駄目、などと言うつもりは毛頭ない。しかし、これだけ質の高いブラジル音楽をやられると、さすがに純国産という事実を信じられなくなる。しかも阿川さんの声がキュートで甘いんだ、これがまた。ただ…

ジーン・ペイジ制作。浮き足立つようなメロウグルーヴ。リオン・ウェア作"If I ever lose this heaven"で昇天。ジョー・サンプル、デビッドT、ワー・ワー・ワトソン、エド・グリーン、ウィルトン・フェルダー、アーニー・ワッツ等。これだけ書き連ねれば充分…

ポップではあるが比較的地味な印象で、突出した曲もない。しかし、なぜか繰り返し聴いてしまう。クルセイダーズの面々による職人的演奏とランディのジャジーで飽きのこない声。この二つが呼応して、絶妙な深みを形成しているのだろう。もちろん、ジョー・サ…

ジャンル的には一応ジャズとされるが、ジャズ感は希薄で、むしろフリーソウルやメロウソウルとして人気の一枚。1曲目の"Say You Love Me"を嫌いという人はいるんだろうか。この曲だけでも買い。バックはほぼスタッフ。全曲本人作でアホみたいにメロウ。皆と…

デイブ・グルーシン制作。スティーブ・ガッド、エリック・ゲイル、ラルフ・マクドナルド等参加。フリーソウルの人気盤である事からも分かるように、ポップでジャジー。ここにアクのある唱法が乗っかるのがミソ。スムーズな演奏と絡んで程よいアクセントに。[…

デビッド・フォスター制作、バックもほぼフォスター人脈。デビッド・フォスターと聞いて「げっ」と思った人もいるだろう。それを喰わず嫌いと言うのだ。「幻の名盤」のレッテルは伊達じゃない。70年代AORの素晴らしさを味わえるはずだ。適度に黒く、ジャジー…

アフリカンポップスの開放感とジャズの緻密で都会的な雰囲気が、彼女の歌を触媒にして見事な融合をみせている。「触媒」という表現をしてしまったが、もちろん主役はこの歌声。優しいけれど意志が強そうで、でも素朴でどこか弱さも感じさせる、そんな人間的…

それほど期待していなかっただけに、この強烈なグルーヴには面食らった。演奏はエレクトロ・ハンコック最盛期のメンバー(ハービー・ハンコック、べニー・モウピン、ポール・ジャクソン、アルフォンゾ・ムザーン等)このメンツでスティービー・ワンダーの"As…

この人の作品にハズレはないのだが、今回は個人的に最も好きな本作を。タイトルどおりの素晴らしいブラジリアン・フュージョン。ポップで高速でサウダージ感溢れる楽曲はもちろん、歌に関しても文句なし。キュートな声の裏に隠された技巧が効いている。あえ…

エッタ、そしてCHESSということで泥臭い音かと思いきや、飛び出してくる音はかなりファンク寄り。チャック・レイニー、ワー・ワー・ワトソン、ラリー・ミゼル、ダニー・コーチマーらが参加とくればそれも納得。もちろんエッタの歌はいつでも熱く、限りなく黒…

エポック・メイキングとなった"Breezin'"の次作となる本盤でも、当然、自身のヴォーカルを大フィーチュア。唱法はスティービー・ワンダーからの影響が著しく、だからというわけではないが、全体の雰囲気は完全にニュー・ソウル。お得意のギターとユニゾンす…

取り上げている曲はソウル/ポップス系だが、唱法は完全にスタンダードジャズのそれ。低く抑えたパートの表現は絶品。また、スローが多く、ジャズらしいアダルトなメロウネスが漂う。演奏はスタッフ。珍しくリチャード・ティーのヴォーカルも聴ける。[jazz/so…