2003-01-01から1年間の記事一覧

JOURNEY TO THE LIGHT / Brainstorm (’78)

ファンクバンドながら、メロディ重視で完成度高し。更に、豪華なアレンジとパンチの効いた女性ヴォーカル。フィリーにも通じる僕好みの音。突き抜けるような爽やかさとファンクネスを併せ持った"We're On Our Way Home"が最高。かなりオススメ。 [soul/funk]

S.T. / Inner Life (’79)

これまでの作品に比べ楽曲に広がりが出た。また、ジョセリン・ブラウンの歌もパワーに繊細さが加わり最強。フィリーが好きなら抵抗無く聴けるはずだが、一般的にこの手のいわゆるディスコ・マナーは嫌われる傾向にある。しかし本盤に限っては別。曲と歌の素…

I’M CAUGHT UP / Inner Life (’79)

ダンスクラシックとして名高いタイトル曲はもちろん良い。しかし他の曲を見くびってはいけない。時代に彩られた性急なディスコ・ビートは今となってはむしろ新鮮。ディスコからハウスへの流れを意識することで黒人音楽の一つの時代が垣間見える。[disco/gara…

FIRST FLIGHT / Crystal Winds (’82)

シカゴのグループという以外は詳細不明。比較的長尺で構成がはっきりしない曲が多く、それがジャジーでダルな魅力に繋がっている。サウンドはアーバン・メロウ、しかし煌びやかではなく、曇った情景が目に浮かぶ。ストリングスとホーンのアレンジはリッチ・…

NEVER GONNA LEAVE YOU / Maryann Farra and Satin Soul (’75)

ブランズウィック発、トニー・ヴェイラーとユージン・レコードの共同プロデュースということで、前半ガラージ、後半シカゴという風変わりな内容。だが、意外にバラバラな印象は無い。トム・モウルトンのミックスによってサウンドに統一感が出ているためだろ…

S.T. / Denne And Gold (’78)

英国のギャンブル&ハフ、デン&ゴールド。デレゲイションやリアル・シングなど良質な英国産ソウルを多数制作してきた彼らだが、自己名義の盤は唯一。フィリーやシカゴからの影響を強く感じさせるミディアム〜スローにはさすがに唸らされる。しかし声質の影…

NEXUS / Gene Harris (’76)

とりあえず2曲目を。アナログシンセが常時ピュンピュンと…もはやヤリスギ!大量のイトミミズが頭の中を縦横無尽に跳ね回るイメージ。ドタバタしたドラムもファンキーさに拍車をかけ、頭がおかしくなりそう(いや、誉めてるんですよ。)他曲もミゼル兄弟あた…

DO IT ALL NIGHT / Curtis Mayfield (’78)

アーバン・メロウ・グルーヴ(要するにディスコ)にカーティスの声が乗っかる不思議。一般的な評価は低いが、個人的には大プッシュ。だってディスコもカーティスも大好きだから。確かにスローのほうが良い出来ではあるが、ディスコ=駄盤という固定観念を捨…

HARVEST UPTOWN / Soul Syndicate (’77)

土台はルーツ・レゲエながら、ソウル、ファンクのエッセンスを取り入れ、一味違う洗練さが加わっている。特に14曲目"If It's Love That You Want"はEW&Fからの影響を匂わせるメロウ・ファンク・レゲエ(?)に仕上がっており、もはやレゲエの枠から完全に飛び…

HURT SO GOOD / Susan Cadogan (’76)

鬼才リー・ペリー制作のメロウ・レゲエ最高峰。レゲエに馴染みがなくても、これは聴きやすいはず。言わんやソウルが好きだったら間違いなくお奨め。リズムこそレゲエだが、このキュートな歌はメロウ・ソウルそのもの。ここからレゲエに興味を持ってくれれば…

この人の作品にハズレはないのだが、今回は個人的に最も好きな本作を。タイトルどおりの素晴らしいブラジリアン・フュージョン。ポップで高速でサウダージ感溢れる楽曲はもちろん、歌に関しても文句なし。キュートな声の裏に隠された技巧が効いている。あえ…

S.T. / Meta Roos & Nippe Sylwens Band (’78)

様々な名曲をメロウブラジリアンテイストでカバーした、まさに「極上」のアルバム。一曲目の"Zazueira"、この一発で早くもノックアウト。スウェーデン人らしい軽快さと絶妙なサウダージ感。僕は未だ本盤を気に入らなかった人間を知らない。ジャンルや個人の…

STONE GON’ / Barry White (’73)

始まりからして濃い。お得意の低音ヴォイスの語りが延々と続く。この長尺の語りには当初辟易していたが、繰り返し聞いてるうちに「もう終わり?」と思うまでになった。困ったことに中毒性があるようだ。それにしても、この人のポップセンスには本当に感服し…

S.T. / Aquarius (’76)

幻のヴォーカル・グループのレア盤復刻。レアなだけでなく、音楽的にも最高のメロウ&グルーヴィー・ボッサ!男女混声コーラスが脳髄をトロトロに。ブルニエール&カルチエールの"So Tem Lugar Pra Voce"をはじめ、ジョアン・ドナート、シコ・ブアルキ、アン…

エッタ、そしてCHESSということで泥臭い音かと思いきや、飛び出してくる音はかなりファンク寄り。チャック・レイニー、ワー・ワー・ワトソン、ラリー・ミゼル、ダニー・コーチマーらが参加とくればそれも納得。もちろんエッタの歌はいつでも熱く、限りなく黒…

SOUNDS...AND STUFF LIKE THAT!! / Quincy Jones (’78)

クインシーの特徴として召集メンバーの豪華さが挙げられるが、本作も例に漏れず笑っちゃうくらい驚異的なメンツ。タイトルが示すとおり、スタッフのメンバーはもとよりハービー・ハンコック、ヒューバート・ロウズ、ワー・ワー・ワトソン、チャカ・カーン等…

エポック・メイキングとなった"Breezin'"の次作となる本盤でも、当然、自身のヴォーカルを大フィーチュア。唱法はスティービー・ワンダーからの影響が著しく、だからというわけではないが、全体の雰囲気は完全にニュー・ソウル。お得意のギターとユニゾンす…

CRYING FOR LOVE / Bridge (’81)

マニア筋には人気の高い VitaminE というバンドが母体となったグループらしい。ジャケからしてアーシーなファンクを想像してしまうが、意外にもフリーソウルのコンピに収録されてそうなメロウでポップな曲が大半。あまり知られていない盤だとは思うが、女性…

LIVIN’ FOR LOVIN’ / Jackie Lomax (’76)

ビートルズのアップルからデビューしたことで知られるこの方、実はこんな黒っぽいアルバムも残していたりする。ドラムスにハーヴィー・メイソン、リッチー・ヘイワード(ex.リトルフィート)が参加。しかし演奏面で言えば本人のカッティングギターが意外に素…

GROOVIN’ YOU / Harvey Mason (’79)

ちょっと敬遠してしまうようなフュージョン界お馴染みの人達がかなり参加している。とはいっても、リチャード・ティーやフィル・アップチャーチ、ワー・ワー・ワトソンなども参加しているせいか思ったほどフュージョン臭くはなっていない。まあ、ドラムはハ…

取り上げている曲はソウル/ポップス系だが、唱法は完全にスタンダードジャズのそれ。低く抑えたパートの表現は絶品。また、スローが多く、ジャズらしいアダルトなメロウネスが漂う。演奏はスタッフ。珍しくリチャード・ティーのヴォーカルも聴ける。[jazz/so…

LEAVING THE PLANET / Charles Earland (’74)

耳馴染みが良くグルーヴィな曲が多いため、ジャズ初心者にもオススメ。 タイトル曲の切ないこと。ジャズファンクにサイケのスパイスをかけて宇宙に放り投げたって感じか。参加メンバーもフレディ・ハバード、エディ・ヘンダーソン、ハーヴィー・メイソンなど…

MOON RAPPIN’ / Jack McDuff (’69)

オルガン・ジャズってのは、どうしてこうも泥臭いのか。同じジャズでも金管系と比べると全く雰囲気が変わってくる。さて、本作のリズムは基本的にファンクで同時代のソウル・ジャズより洗練された感がある。しかしそれでもこの泥臭さ!オルガンの音色による…

S.T. / The Jacksons (’76)

「ジャクソン・ファイブはかっこいいけど、ジャクソンズってどうなの?」そんな人はまずこのアルバムを。フィリー録音、ギャンブル&ハフ制作。やはり最大の目玉は"Show You The Way To Go"。こんなに複雑でこんなに気持ちいい曲が他にあるだろうか?何十回…

BUMP CITY / Tower Of Power (’72)

ワーナー移籍後一作目。この大ヒットがブレイクのきっかけとなった。16ビートを刻むロッコ・プレスティアのベースがたまらなくグルーヴィー。全体的なノリはさほど黒くないが、タイトを極めたホーン隊の演奏は彼ら以外では得られない。特にバリトンサックス…

サヨナラは出発の言葉 / 安田明とビート・フォーク

な、なんじゃこりゃ。時代に置いてきぼりにされた異形の音楽。迎合され難いエンターテインメント。恥ずかしげもなく繰り広げられる四畳半"ソウル"。情念フォークとスライ・ストーンの逢瀬。武士道ファンク。黒い血液型占い。もう書けば書くほどワケが分から…

BULLITT / Lalo Schifrin (’68)

映画自体ブラックとは無関係だが、音楽はファンク、それもオーケストラ総動員のビッグバンド・ファンク!スゴイ迫力と重量感。ラロ・シフリン自身がファンクを意識していたかどうかは不明だが、結果論でも何でもこれはファンク。とにかくかっこいい。こんな…

BLOW-UP / Herbie Hancock (’66)

本作収録の"Bring Down The Birds"の異常にカッコイイリフはディー・ライトに使われたことで有名。なお、当アルバム、前半はなぜかヤードバーズのロケンローが…。[[ハービー・ハンコック]]を期待して聞くとびっくりする。まあ、悪くないけど。[jazz/soundtra…

EAU DE VIE / Delegation (’79)

UKのグループ。デン&ゴールド制作。ジャケはアーバンでクリスタルでダサダサだが、音はファンキーでポップ、そして洗練されたコーラス、流麗なストリングス。1曲目からして漏らしそうになった。フィリーをはじめシカゴやモータウンの匂いもあり、米国ノーザ…

YOUNG HEARTS RUN FREE / Candi Staton (’76)

LA録音、ほとんどフィリーの如き洗練された音。この人、サザンソウルの名盤"STAND BY YOUR MAN"がとかく話題になるが、こんな意外な方向性で、しかもこんな素晴らしいアルバムを残しているのだ。もうフィリーバカは大喜び。そしてガラージ・クラシックとして…